◆専門治療

 rTMS(反復経頭蓋磁気刺激)療法
 m-ECT(修正型通電療法)
 クロザピン治療



◆治療指針

 統合失調症
 うつ病
 認知症
 適応障害
 不安障害・パニック障害
 入院治療について



統合失調症

◆統合失調症とは?
幻聴(実際にはない声が聞こえる)、妄想(実際にありえないことを信じる)、考えがまとまらず滅裂になるなどの症状が現れ、そのために周囲の人には理解できない突拍子もない行動をとることもあります。不安が非常に強くなり、感情のコントロールができず不安定になりがちです。本人においては「自分は病気だ」という意識がなくなる方が多く、治療を拒むことも少なくありません。10代〜20代に発症することが多い病気ですが、発症原因については今のところ明らかになっていません。

◆当院における治療方針
現在は治療方法が進歩し、適切な治療によって多くの人が回復し、または軽い障害を残すのみになっています。当院では薬による治療と精神療法、リハビリテーションを組み合わせ、その時々の患者様の状態に合わせた適切な治療法を選択していきます。
薬をきちんと飲むことはとても重要です。薬は患者様の不安を和らげ、つらい症状を軽くする効果があります。しかし「副作用がつらい」「調子が良くなったから」など、自分の判断で服薬をやめてしまうと再発の恐れがあるので、医師の指示通りに服薬してください。規則的に薬を飲むことが難しい場合は、効果が2週間〜4週間持続する注射薬もあります。副作用がつらいときには医師・薬剤師にご相談ください。
当院ではリハビリテーションにも力を入れています。入院患者様を対象とした作業療法、外来通院患者様を対象としたデイケアのほか、生活訓練施設・地域活動支援センターを併設しており、社会生活を送る上で患者様が感じる困難を克服するために、専門スタッフが手助けをいたします。



うつ病

◆うつ病とは?

楽しい・嬉しいと感じられなくなる、良いことがあっても気分が晴れないといった感情の変化や、食欲がない、やる気が出ないといった意欲の低下、疲れているのに眠れないなどのうつ状態が続き、この状態が重くなったものをうつ病といいます。
発症の要因として、家族との死別や人間関係のトラブル、職場や家庭での役割の変化といった出来事がきっかけになることが多く、本人の性格(几帳面、責任感が強いなど)も影響しているといわれます。また、慢性的な身体疾患も発症要因の一つです。最近の研究では、これらの要因によって脳内の神経細胞の情報伝達にトラブルが起き、うつ状態を引き起こしていると考えられています。

◆当院における治療方針
うつ病の治療には何よりも休養が必要です。患者様の状態に合わせ、十分な休養がとれるように配慮していきます。また、薬による治療と精神療法を組み合わせ、症状の軽減を目指します。
脳の神経細胞内にある情報伝達物質が有効に機能するよう働きかけるのが薬の役割です。薬を飲むことに抵抗を感じる方もいるかもしれませんが、薬の効果が現れるまでには多少時間がかかるため、中断することなく処方されたとおりに飲むことが重要です。最近の薬は副作用の少ないものが中心ですが、副作用でつらいときは医師・薬剤師にご相談ください。



認知症

◆認知症とは?
脳血管疾患やアルツハイマー病などの脳の病気により、日常生活に支障が出る程度まで記憶機能・認知機能が低下した状態をいい、高齢になると誰にでも起こりうるものです。
ほかの病気と同じく、認知症も早期に発見し、速やかに専門医療機関での治療を開始することが重要です。
症状など詳しくはこちら(認知症疾患医療センターHP)

◆当院での治療方針
認知症を根本的に治療する方法は今のところ見つかっていませんが、最近ではその進行を遅らせる薬が開発されています。当院では、薬物治療によって認知症の進行を遅らせるとともに不穏状態や興奮・妄想といった周辺症状を和らげ、またリハビリテーションによって残された機能の維持をはかります。
当院の認知症デイケアでは、患者様が可能な限りご自宅での生活を続けられるように、認知機能と身体機能を維持するためのリハビリテーションプログラムを提供しています。詳しくは医師にお尋ねください。



適応障害

◆適応障害とは?
ある特定の状況や出来事がその人にとってひどくつらく耐え難いストレスとなり、ゆううつな気分や不安・心配、怒り、焦りなどの感情が強くなって、日常生活に支障をきたすようになるものです。神経が過敏になったり、過剰な心配をしたり、また暴飲・暴食や物を壊すなどの行動面での症状がみられることもあります。ストレスの原因から離れると症状が改善することも多いですが、慢性的なストレスにさらされていると、症状も慢性化することがあります。

◆当院での治療方針

まず、ストレスの原因を取り除くために環境を整えることが必要です。しかし、ストレスを回避することが難しい場合には、薬物治療と精神療法を併せて行います。薬物治療では、不安や不眠、うつ状態を和らげるための薬を用います。精神療法では、患者様本人のストレスの受け止め方のパターンを見直す、いま抱えている問題と症状を患者様と一緒に解決していこうとする、などの手法をとります。



不安障害・パニック障害

◆不安障害・パニック障害とは?
突然の動悸や呼吸困難、めまい、発汗、手の震えなどの発作が起こり、自分ではコントロールできず、日常生活に支障が出ている状態です。発作は非常に強く、時間や場所に関係なく起こることもあります。また、何度も発作を繰り返すと、何でもないときにも「また発作が起きたらどうしよう、死んでしまうのではないか」と強い不安(予期不安)を感じ、発作が起きそうな気がする場所や状況(電車に乗る、一人で外出するなど)を避けようとする「広場恐怖」と呼ばれる症状が現れ、ひどくなると回避するために引きこもるケースとなることもあります(回避行動)。

◆当院での治療方針

薬物治療と精神療法を組み合わせて治療を行います。薬物治療では、不安やうつ状態を和らげる薬を用い、徐々にパニック発作が起きないようにするとともに、予期不安や広場恐怖を軽減させていきます。発作が起こらなくなってきたら、医師とよく相談し、外出など苦手だったことに少しずつ挑戦していくのもよいでしょう。



入院治療について

当院では原則として外来での通院治療を基本としておりますが、患者様の症状や状況からみて必要と判断される場合は、入院して治療を受けていただくことになります。
当院では、入院治療の必要性について患者様ご本人及びご家族に説明を行い、ご理解いただくことに努めております。入院時には患者様一人一人に合わせてクリニカルパス(治療計画書)を作成し、治療の過程が誰にもわかるようにしています。患者様の一日も早い回復と退院を目指し、医師を中心に看護師・精神保健福祉士・作業療法士など、複数の職種からなるチームがそれぞれの専門性を生かして治療にあたります。

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